取扱上の注意

1. 耐薬品性

◆耐薬品性

ポリカーボネート材は、オイル・有機溶剤・農薬等の薬品に対して影響を受けやすく、白化・クラック・割れを起こす事がありますので十分注意し、使用にあたってはご相談ください。

◆PCの耐薬品性

現象 該当する薬品類
クラック・クレージングを起こすもの
(物性劣化を生じさせるもの)
●ガソリン、各種シンナー類、四塩化炭素、メチルエチルケトン、アセトン、キシレン、ベンゼン、ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、トリクロロエチレン、二硫化炭素、クレゾール、テレピン油 等
●クロロホルム、ホルマリン 等
●アンモニア、苛性ソーダ、苛性力リ、石灰 等
白化・黄変等変色するもの ●硝酸、過酸化水素、塩素、メチレンクロライド、エチレンクロライド、トルエン 等
注意

1. 鉄骨等の塗料には、油性のペイントやシンナーの使用を避け、必ず水性ペイントを使用してください。
2. 油剤、乳剤等の農薬散布時には(ポリカーポネート材)直接かからないように散布してください。
3. 防腐剤(クレオソート等)を塗布した木材を使用するには十分乾燥して使用してください。

2. メンテナンス

マスキングフィルム

施工が完了するまで、マスキングフィルムははがさないでください。運搬・施工時に傷が付く恐れがあります。また、施工が完了したら、マスキングフィルムはなるべく早くはがしてください。特に直射日光の当たる箇所に施工した場合、はがれにくくなるので1週間以内にはがしてください。

クリーニング

◆油、塗料などの除去

油、塗料で汚れた場合は、乾燥するまでに工タノール、イソプロパノールを浸したやわらかい布で拭き取ってください。
このとき、トルエン、アセトン、シンナーなどの溶剤は絶対に使わないでください。
この後、石けん水か薄めた中性洗剤を用い、柔らかい布で洗い、十分な水洗いを行ってください。なお、水滴が残らない様にスポンジ(柔らかいもの)等で水を切っておかないと、汚れの斑点が残ってしまいます。

注意

耐候グレードの洗浄にはn-ヘキサンを使用し、これ以外は使用しないでください。

◆通常の汚れの除去

砂、ゴミなどの異物がなくなる様に水で洗浄した後、石けん水か薄めた中性洗剤で汚れを落としてください。その後、十分な水洗いをして水滴まできれいに拭きとってください。

3. 熱伸縮

ポリカーボネートプレートの線膨張係数は鉄の約6倍です。温度差の大きい環境下でのご使用や長尺でご使用になる際は、伸縮のクリアランスを十分に設けてください。また、ボルト止めをする場合も、伸縮を考慮したルーズホールとしてください。

◆熱膨張に関する注意

注意

ポリカーボネートプレートは、ガラスや鋼などの建材と比べて線膨張係数が大きな値を示します。
(線膨張係数 6~7×10-5 / ℃)。

4. ボルト止め施工

ボルト穴

ボルト穴は、ノッチを生じない様に、よく研磨されたドリル刃をお使いください。
ノッチを生じますと、局部的な強度低下を招き、クラックが発生する恐れがあります。

2
ナット

ナットが直にポリカーボネートプレートに接するのは避け、大きめのワッシャーや押え板を用いて応力が集中しない様にしてください。
ワッシャーや押え板の下にパッキンを入れると一層効果的になります。

3
締め付け

局部的に過度の応力集中を招くボルトの締め付けは避けてください。
いったん強く締め付けてから少し緩めるのが適当です。

4
ボルト穴の大きさ

ボルト穴は、シートの伸縮を考慮して、ルーズなものとしなければなりません。通常、ボルト穴は、その公称軸径に2~4mmを加えた大きさにします。(シートの寸法と温度差を考慮してください。)ボルト穴とボルトの隙間はアルコールタイプのシリコンシーラントを充填してください。

5
ボルトピッチ

下の表に示すピッチを設けてください。等分布でながったり、あるいはピッチを大きく取りすぎると波打ちや、反りの原因になります。

板厚 ボルトのピッチ
3mm未満 200mm以下とする
3mm以上 300mm以下とする

但し、押さえ板によってポリカーボネートプレートが固定される場合は、ボルトのピッチは500mm以下とすることができます。

5. シール材

1
材料の選択

●シリコン系シーリング材

ポリカーボネート材に適合するシール材は、シリコン系アルコールタイプのものです。アルコールタイプ以外を用いると界面剥離や黄変、クラックの発生する恐れがあります。推奨できるシール材は、下表のとおりです。

メーカー名 品名 タイプ
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズジャパン トスシール380 シリコン系アルコール
東レ・ダウコーニング SE960
信越化学工業 シーラント72
シャープ化学工業 ポリカシール

[留意点]シーリング材は、2面接着であること。3面接着はさけてください。

2
シール部及びパッキン材料

セッティングブロック:ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、EPDM等
バックアップ材:オレフィン系(ポリエチレン、EPDM)の独立気泡架橋発泡体
ゴム系シーリング材

  EPDM NR SBR BR IIR CR NBR
耐蝕性 × ×
耐候性 × ×
耐オゾン性 × × × ×
耐熱性 ×
耐寒性
強度特性 ×
圧縮永久歪
反発弾性 × ×
粘着性 ×
加工性 × ×
PCに対する影響 × × ×

*EPDM:エチレン・プロピレンゴム、 NR:天然ゴム、 SBR:スチレンゴム、 BR:ブタジエンゴム、
llR:ブチルゴム、 CR:クロロプレンゴム、 NBR:二トリルゴム

注意

1.上記のものでも種々ブレンド品があり、ポリカーボネートプレートにクレージングを生ずる等の悪影響を及ぼすことがあります。事前に耐クレージング性について調べておくことが必要です。
2.軟質塩化ビニル製のものは、可塑剤移行によってクレージングを起こす原因となるので使用をさけてください。
3.アルコール系シーリング材と併用する場合はオレフィン系エラストマーを必ず使用してください。クロロプレンゴムと接触するとシーリング材が変色します。
※特殊な場合を除きオレフィン系の材料を使用してください。

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